1 歌舞伎・映像の感想

2019年5月 2日 (木)

白黒の熊谷

むかし録画したVHSのビデオを連休中に見ているのですが、八代目松本幸四郎の「熊谷陣屋」を今日拝見しました。昭和35年の上演で、白黒映像です。

まず竹本の立派さに感銘を受けます。三味線の音が現在とずいぶん違いますね。昔のほうが義太夫らしいと言いますか、文楽の音色に近い感じがします。現在の竹本の三味線は、サワリのビヨーンという響きを削った、乾いた音色ですね。江戸前の好みなのでしょうか。

先代の又五郎さんが藤の方を勤めていらっしゃいます。私が歌舞伎を見始めた頃は、お爺さんの役をされることが多く、そのイメージが強かったのですが、この藤の方が素晴らしいです。記録を見ると、又五郎さんはお岩様も演じているんですね。お岩様を演じられるというのは、すごいことですね。ちょっと新鮮だったのですが、相模のくどきを聞きながら、藤の方が「そういうことだったのか!」って身替わりの事実に気付く演技をするんです。今の上演ではやらないですよね?

2006年10月31日 (火)

福助in高野山

今日は『福助in高野山』というDVDを観ました。映画『娘道成寺・蛇炎の恋』のメイキングですな。この映画、私はエキストラとして南座の客席に座っていたんですね。映画では分からないけれど、メイキングでは「あー、これ僕だ」と分かるくらいには映っていました。わはは。

福助さんの『京鹿子娘道成寺』、通して収録してほしいですね。5月に演舞場で踊ったのは収録されなかったのかな…。次に踊るのはいつになるのやら。