« 6月歌舞伎座 夜の部 | トップページ | 劇場のサービス »

2008年6月 8日 (日)

「婦系図」6月新派公演

新派120年

六月新派公演

新橋演舞場

2008年6月8日(日)昼の部

「婦系図〔おんなけいず〕

作:泉 鏡花

演出:大場 正昭

補綴:齋藤 雅文

お蔦:波乃 久里子

小芳:水谷 八重子

妙子:紅 貴代

酒井 俊蔵:安井 昌二

早瀬 主税:片岡 仁左衛門

●「婦系図」、大好きなんですよね~。新派と言えば「婦系図」、「婦系図」と言えば新派。1つ考えつくだけでもすごいと思える名セリフが数珠つなぎで出てきて、いったい鏡花の頭の中はどうなっていたのかと不思議です。見ていて、もうボロボロ泣きっぱなしでした。この演目をまだ見たことのない方は、今月ぜひご覧になると良いと思います。

●「この役を演じるのが○○○さんだったらねぇ…」「本当はもっと良い役のはずなんだけれどねぇ…」「あの役を演じる役者さんがもう少し上手かったらねぇ…」なんて思ってしまいましたが、これが現在の新派のベストメンバーなのですから仕方ありません。客席のまばらな拍手が新派の行く末を暗示するようで寂しかった。でも仁左衛門さんの主税、八重子さんの小芳は本当に素晴らしかったと思います。

●酒井がなぜ無理やり2人を別れさせたかというと、自分の人生経験と照らし合わせて、芸者と結ばれることは早瀬のためにならない、と思ったのでしょう。それをそばで聞いている小芳の気持ち。もうボロ泣きしました。小芳は本当に良い役で、年を重ねただけあって、複雑な関係の中に置かれている、深みのある女です。1度見ただけでは分かりにくいかもしれませんが。

●あれだけかたくなだった酒井が、最後に急に考えを変えて2人の仲を許す。オペラの《椿姫》でも、ジョルジョ・ジェルモンがいつの間にか2人を許しています。いつ?なぜ?と不思議に思うけれども、もしそれを説明する場面があったらあったで「長い~」「要らない~」などと思うに違いありません。なくていいんです。描いてもつまらないからです。「何が本当の幸せなのか」よく考えてみたら分かった、というだけだと思います。「好きな者同士で添わせてやるのが1番幸せ」…当時は、そんな当たり前のことが分からなかった人もいたのです。

●「静岡って、箱根より遠いんですか」というお蔦のセリフを可愛く言うのは最高に難しい。

●障子紙の落とし方がちょっとわざとらしくないですか…?「ハイ、落とします」って感じだったので唖然としました。

●仁左衛門さんは、昼は演舞場で主税、夜は歌舞伎座で身替座禅で大活躍ですね。歌舞伎好きな方、仁左衛門さんの主税は絶対に見ておくべきです。

« 6月歌舞伎座 夜の部 | トップページ | 劇場のサービス »

7 その他の舞台」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 6月歌舞伎座 夜の部 | トップページ | 劇場のサービス »