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2008年7月

2008年7月31日 (木)

漢祭(おとこまつり)

このちらしスゴイ~。

ホストの集団みたい~。

面白いけれど、誰が何を歌うか分からないと魅力が薄い…。

でもお安いみたいだから、行ってみようかな?

Photo

http://ameblo.jp/totally-kohei/entry-10121886105.html

2008年7月30日 (水)

30日のワタクシ

2008年7月30日(水)

●全く予定していなかったのですが、ステキな友人のステキなお誘いがあって、パリ国立オペラの《青ひげ公の城/消えた男の日記》を見にオーチャードホールに行ってきました。つまらなくて寝そうでした。あれがパリのアヴァンギャルドですか…。

●誘ってくれた友人と久しぶりにゆっくり話ができたのが楽しかった。えっ、今そんな仕事してるの?なんて驚かされたり。人間、どうなるか分かりませんね~。

2008年7月29日 (火)

鵜山仁さんの不思議

●新国立劇場の芸術監督交代が話題になっています。なっています?「鵜山さんをやめさせないで!」みたいなファンの声とか、全然聞かないのですが…。鵜山さん交代の主な理由は「忙しすぎて現場とのコミュニケーションが取れなかったから」ということだそうですが、井上ひさしさんや蜷川幸雄さんは「忙しさなど問題にならない」と言っているようです。

●私にはよく分からないのですが、忙しいということが理由にならないのは、なぜなのでしょうか。自分の持っている仕事のうち、どれだけ新国のために時間を割いてくれるのか、とても重要なことだと思うのですが…。決定権を持っている人が不在だったら、仕事が進まないでしょう。

●鵜山仁さんが、今シーズン演出を手がけた作品

(インターネットで拾った情報なので、抜けている可能性あり)

2007年

■新国立劇場制作「アルゴス坂の白い家」(新作書き下ろし)

9月20日~10月7日:新国立劇場中劇場

■俳優座劇場制作「家族の写真」(再演)

11月3日~10日:俳優座劇場

11月13日~14日:愛媛県県民文化会館サブホール

11月18日:須崎市民文化会館

11月20日~23日:高知県民文化ホール

11月25日:鳴門市文化会館

11月28日~29日:徳島市立文化センター

11月30日:阿南市民会館

12月4日:神戸文化ホール

12月12日~14日:千葉市民会館大ホール

12月16日:四街道市文化センターホール

■こまつ座制作「円生と志ん生」(再演)

11月14日~12月2日:紀伊國屋サザンシアター

■新国立劇場制作〔オペラ「カルメン」(プレミエ)

11月25日~12月9日:新国立劇場オペラ劇場

■劇団NLT制作「オスカー」(再演)

11月:全国巡演?

2008年

■文学座制作「長崎ぶらぶら節」

1月10日~?:全国巡演?(鵜山さんは巡業先に同行されたようです)

3月4日~10日:東京芸術劇場中ホール

■こまつ座制作「人間合格」(再演)

2月10日~3月16日:紀伊國屋サザンシアター

■加藤健一事務所制作「思い出のすきまに」

3月12日~26日:下北沢・本田劇場

3月29日:亀戸・カメリアホール

■新国立劇場制作「オットーと呼ばれる日本人」

5月27日~68日:新国立劇場中劇場

■こまつ座制作「父と暮らせば」(再演)

6月13日~22日:紀伊國屋サザンシアター

■東京二期会制作〔オペラ「ナクソス島のアリアドネ」(ダブルキャスト)

6月26日~29日:東京文化会館

●演劇の稽古期間は普通3~6週間かかるそうです。ちなみに「長崎ぶらぶら節」の稽古は11月28日にスタート、「ナクソス島のアリアドネ」の稽古は5月28日にスタートしています。また新国のオペラ公演は約4週間の稽古と言われています。11月と6月は稽古期間が重複しています。

●鵜山さんは他にも、講演会のパネリストなども受けているようです。

●もちろん稽古の前には演出プランを練らなければなりません。また、大道具、小道具、衣裳、照明、音楽、振付の担当者と打ち合わせがあります。公演が始まった後も何日間か顔を出さなければならないでしょうし、会場が変われば、それに同行するものではないでしょうか。

●蜷川幸雄さんは年間11本の演出を手がけているそうです。「蜷川組」と呼ばれる自分のスタッフと組んでいます。鵜山さんは10か月で11作品、組むスタッフはそのつど変わっています。

http://doraku.asahi.com/hito/interview/html/070326.html

●前芸術監督の栗山民也さんは、以前は年間10本以上演出を手がけていましたが、芸術参与(芸術監督の準備期間)への就任が決まってから、本数を絞ったそうです。

http://www.asahi.com/culture/stage/theater/TKY200707100098.html

●芸術監督の仕事は、もちろん演出ばかりではありません。新国の演劇公演全てに携わり、制作の進行を統括しなくてはなりません。特に、新作書き下ろし初演である場合、再演に比べて何倍もパワーを要することは想像に難くありません。

■栗山監督時代

2000-01シーズン 全10作品中、新作書き下ろし4作品

2001-02シーズン 全9作品中、新作書き下ろし3作品

2002-03シーズン 全9作品中、新作書き下ろし2作品

2003-04シーズン 全10作品中、新作書き下ろし4作品

2004-05シーズン 全11作品中、新作書き下ろし4作品

2005-06シーズン 全10作品中、新作書き下ろし4作品

2006-07シーズン 全9作品中、新作書き下ろし4作品

■鵜山監督

2007-08シーズン 全9作品中、新作書き下ろし7作品

新作書き下ろしを1シーズンに7作品初演する劇場・劇団など、他にあるでしょうか。

●新作書き下ろしの場合、客としては、その作品が面白いのかつまらないのか分かりません。「井上ひさしの新作なら行ってみようか」「新感線の新作なら」「野田秀樹の演出なら」「大竹しのぶが出るなら」など、何かしらセールスポイントが必要ではないでしょうか。

●こんなことを書くと、あとで怒られるのかな…。

●この記事は自動的に消滅します。

2008年7月27日 (日)

日曜日

2008年7月27日(日)

●歌舞伎座・昼の部を拝見。感想は時間と気力があったら後日書きます。

●続いて友人のウチでパーティー。「秘蔵のオペラ映像を持ち寄るべし」ということだったので、私は松坂慶子さんのヴィオレッタ「花から花へ」の映像を持参。むかし、「花から花へ」が入っているものは全て購入していた時期があったんですよね~。まあ、珍しいという以上の価値はなかったのですが…。で、オペラの話で盛り上がり、「昨シーズンはあまり良い公演がなかった」ということで落ち着いたのでした。さて来シーズンはどうでしょう?

2008年7月26日 (土)

金曜日と土曜日

2008年7月25日(金)

●会社を早退して、劇団☆新感線「五右衛門ロック」を見に新宿コマ劇場へ。感想は時間と気力があったら書く…こともあるかもしれない。

2008年7月26日(土)

●「没後50年ルオー大回顧展」を見に出光美術館へ。ルオーの絵は、これまでそれほど良いと思ったことがないのですが、なんでも吉右衛門さんがルオーをお好きと聞いて、私は吉右衛門さんのファンですから、これは見ておかなければと思い行ってきました。展示は質・量ともに充実していたのではないでしょうか。混んでおらず、会場も静かでした。私が1番感銘を受けたのは「小さな女曲馬師」です。こんな色、どうやって出したんだろうかと不思議。キラキラしている。解説パネルには「マティエール」という単語が何度も出てきて、マティエールって何のことか私は知らなかったのですが、絵の表面の質感、絵肌のことらしいです。他の人にはない、ユニークなマティエールでした。代表作であり、今回の展示の目玉でもある連作油彩画《受難(パッション)》、銅版画集《ミセレーレ》は、私には今ひとつ良さが分かりませんでした。

●続いて三井記念美術館「NIPPONの夏-応挙・歌麿・北斎から『きもの』まで-」へ。美術館内でやっていたレクチャーがちょうど終わったところで、デカい声で話すおばちゃんがゾロゾロ出てきて参った(それさえなければ快適だったのに…)。私が1番感銘を受けたのは「蛍蒔絵茶器」。黒漆のなつめに蛍が3匹とまっているの。

●続いてブリヂストン美術館「美術散歩 印象派から抽象絵画まで」へ。私が1番感銘を受けたのはラウル・デュフィの「静物」。ちょっとマティスっぽいけど。あとはモネ「アルジャントゥイユ」、ボナール「灯下」なんかが良かったですね。ピカソ以降になると興味が薄れてきて、抽象画になると全く興味がなくなるワタクシでした。しかし、なぜかパウル・クレーは好きなのでした。

●先週、都内の多くの美術館が参加している「ぐるっとパス」を購入しました。利用開始日から2か月間という制限つきですが、たった2000円でたくさんの美術館に行けちゃいます。とてもお得!

●家に帰ってきて、篠田正浩監督作品「夜叉ケ池」のビデオを見ました。百合と白雪姫は坂東玉三郎、萩原が加藤剛、山澤が山崎努。この映像はソフト化されたことがないそうで、むかしテレビで放送されたのを録画したもの。大学生のころ友人にもらった超レア映像なのでした。1度見ているはずなのだけれど、「百合がヘンだった」「玉三郎と加藤剛のキスシーンがあった」「洪水の特撮がすごかった」ということしか覚えていない…。いえ、その時は本当にヘンな映画だと思ったのですが、いま見てみると面白い。私も変わったのね…。だって人形を抱いて子守歌を歌うなんて、映画でやると奇妙ですよねえ。映画で、男が女を演じるのも、相当難しいと思う。この映像の百合も微妙。しかし白雪姫は最高に素晴らしい。夜叉ケ池の中のファンタジーも、良く描けているなあと思います。今月の歌舞伎座の舞台は、池の中が寂しいですね。加藤剛さんと、山崎努さんは、役の設定よりも年がいっているような気がする…。私の気のせいかな。あと、脇役がすごく充実しています。今月の歌舞伎座より充実しているような気がする…。どうでもいいけれど、歌舞伎座でも百合と萩原のキスシーンくらいあってもいいのにね。

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↑ルオー「小さな女曲馬師」

2008年7月23日 (水)

「外科室」坂東玉三郎監督作品

●坂東玉三郎初監督作品「外科室」を見ました。むかしテレビで放送されたのを録画してあったんです。2作目「夢の女」の告知を兼ねていたらしく、玉三郎、吉永小百合、樹木希林の鼎談も一緒に映っていました。「夢の女」はモノクロだったんですね…。見ている人が色をつける、と玉三郎さんが仰っていました。

●で「外科室」ですが、とにかく躑躅が綺麗でした。それから加藤雅也さん、吉永小百合さんが信じられないほどの美男美女で、綺麗な人は人間の種類が違うのね~と思ったことでした。

●原作とセリフが異なる部分があって、そのこと自体は別にいいのですが、「それは夫人、いくらなんでも些少はお痛みあそばしましょうから、爪をお取りあそばすとは違いますよ」というセリフはカットしては駄目だと思いました。「刀を取る先生は、高峰様だろうね!」というセリフは、その応えとして出てくるセリフだと思う。あと、躑躅の場面で夫人たちの噂話をする若い男2人の会話、途中で話し手が原作と入れ替わっていて、意味が通じなくなっている。それからラスト、「語を寄す、天下の宗教家、渠ら二人は罪悪ありて、天に行くことを得ざるべきか」、この1行が泉鏡花の1番言いたかったことだと思うんです。谷崎潤一郎の『春琴抄』も、1番重要なのはラストの1行だと思う。これらは地の文なので、演劇には翻案できません。地の文も芸に含む文楽なら翻案できるけれど、普通の演劇にはならないでしょう。映画は「ナレーション」という形で地の文を取り込むことができます。だから、この映画でもそうするのかな…と思っていたら、「眠っているお爺さんに話しかける」という形になっていて、問いかけというよりもつぶやきみたいな、淡い感じになっていました。小説とはずいぶんと趣きが異なりますね。

●私の好きな「その声、その呼吸〔いき〕、その姿、その声、その呼吸、その姿」っていう文章は、映画化できないのですよね…。

●カメオ出演って言うんですか、今の仁左衛門さんや勘三郎さんも出演していました。扇雀さんも出ていたらしいのですが、分かりませんでした。勘三郎さん演じる役が箏を弾きながら歌うのですが、その声が何と玉三郎さんの歌声!普通に邦楽家としてやっていけそうな美声。でも喋る場面は勘三郎さんのあの声なのでした。どういう役なんだか…。

●あの短い小説を読んで「映画化してみたい」と思うのが、ちょっと不思議。もう映画館で上映されることはないのでしょうかね…。

●あの躑躅を実際に見てみたい。

2008年7月21日 (月)

21日のワタクシ

2008年7月21日(月・祝)

●私は歌舞伎会の特別会員なので、今日が9月新橋演舞場のチケット予約開始日。スルスル~と取れちゃいました(3階席)。

●海の日なので海の幸を…ということで、銀座の交詢ビルに入っている「鮨逸喜優〔イッキュウ〕」にてランチ。気楽な感じのお店。春子〔かすご〕というネタが海っぽい味でした。

●歌舞伎座の開演まで、銀座ぶらり。

●歌舞伎座・夜の部を拝見。いつもより休憩時間が長いので、ゆったりしていました。『高野聖』は、先に小説を読んでおいて良かった。芝居の感想は、時間と気力があったら後日書きます…。

●事前に読んでおいた『高野聖』に『外科室』が併録されていたので、電車の中で読みました。み、短い…。玉三郎さんが監督した映画『外科室』は、私はまだ見ていません。こんな短い小説を、どうやって映画化したのか…。今度見てみます。

2008年7月20日 (日)

週末のワタクシ

2008年7月18日(金)

●会社を早退して、シネマヴェーラ渋谷(Bunkamuraの近く)に行きました。「イタリア万歳!」という特集で、フェリーニ監督作品「道」が上映されていたからです。見たいと思った数日後に、大昔の映画をスクリーンで見られる奇跡。これも何かの縁かな…。この映画館は、私の苦手なタイプの建物でしたが、幸い客席の中はわりと快適でした。17時50分上映開始。他の映画の予告編はなくて、いきなり本編から始まるのでした。

●主人公の女の子ジェルソミーナが可哀想で、途中、もう見ているのが辛くなるくらいジュルジュルに泣いてしまいました。しかし、悲しみの極みのような場面のあとに、にわかに希望の光が差し込み、ああ良かった、ジェルソミーナに笑顔が戻ってきて、生きているのも捨てたものじゃないな、えーっと、もうすぐ終わりかしら?確か、ちょっと短めの映画だったはず…などと思っていたのも束の間、そこから更に暗く重い場面が待っていたのでした。

●「こ、こんな終わり方って、ありなの…?」と思うくらい暗い終わり方。どうしてジェルソミーナをハッピーエンドにしてあげないの?とやりきれない気分になってしまいました。

●モノクロ映画なのに、ジェルソミーナが幸せそうだった場面の海の輝きが、とても綺麗でした。逆にラストシーンの夜の海の暗さ、重さが恐かった。同じ海なのに…。モノクロの表現力を感じました。

●カラーで撮影できるようになって、モノクロで映画を撮影することって、なくなっちゃいましたね。写真はモノクロで撮影する人いますけどね。モノクロ写真のほうが味わい深い、と言う人も結構いますね。

●カラーで撮れるのならカラーのほうがいいに決まっている、と私は思っていたけれど、「道」の海の色と、ジェルソミーナの涙の色は、モノクロならではの美しさだなと思いました。

●リチャード・ベイスハートが演じる綱渡り芸人は、役名がはっきりしないようですが、今回の字幕では「奇人」と訳されていました。いい役。奇人がジェルソミーナにペンダントをあげる場面があるのですが、ああいうものをあげたりもらったりしてみたい…。憧れてしまう。いい役です。

●「地上40メートルの綱の上でスパゲッティを食べる芸」は見ものでした。あれってスタントなのでしょうか。どうやって撮影したんだろう…。

●イタリア人も爪楊枝を使うことがあるのね…というのが発見でした。それから、修道女が2年ごとに場所を変わる、一つ所に長くいると執着が出て本来の神への奉仕を忘れるから、という話が衝撃的でした。

●ザンパノがジェルソミーナを置き去りにする場面のカメラワーク、すごすぎる…。

●ちょっと変わったキャラクターで、演技も多少、様式的な感じがしましたが、主役の3人がとにかく名演で素晴らしかったと思います。

●こんなすごい脚本、誰が書いたんだろう…と調べてみたら、フェリーニ本人ほか数名の合作なのでした。映画って、脚本が誰かということをあまり問題にしていなくて不思議。音楽のほうが大きく扱われたりしてね。もちろんニーノ・ロータの音楽は素晴らしかったけれど。

●同時上映の「魂のジュリエッタ」は、以前見たことがあるし、あまり感動しなった記憶があるので、見ないで帰るつもりでしたが、「道」のラストがあまりに暗かったため、このまま渋谷の街に出るのもイヤだなと思い急遽見ることにしました。

●次の作品が始まるまで、なぜかカレーラスらしき声のイタリア歌曲が流れていました。イタリア万歳!ってことで…。

●「魂のジュリエッタ」はいかにも、ああ「8 1/2」の監督さんね…と思うポップな作品。カラーなので、「8 1/2」よりもポップさがパワーアップしている感じ。気楽に見て帰れるかな…と思ったのですが、画面はポップなのにストーリーは全然明るくなくて、いやむしろ暗い、私は見ていてだんだん体調がくずれてきて、途中で帰ろうかと迷いましたが端の席ではないので出づらいし、これってどういうラストだったっけ?と興味がないでもない。結局最後まで見てしまいました。

●最後の場面で聞こえる声は、自分の声だったのでしょうかねえ。他の全ての人が去って行っても、自分は去りませんからね。

●「魂のジュリエッタ」というタイトルが分からない。「ジュリエッタの魂」ならまだ分かるけれども。イタリア語の原題はGIULIETTA DEGLI SPIRITIですが、いま私が通っているイタリア語講座でdegliの意味を習うのはいつのことになるやら…(それまで続けているかどうかも怪しい)。いやいや、「8 1/2」というタイトルは、もっと分からない。

●「道」と「魂のジュリエッタ」の同時上映というのは、なかなか良い組み合わせだったかも。重い気分は晴れないけれど。見た順番が「道」→「魂のジュリエッタ」で良かった…。

2008年7月19日(土)

●目白の椿山荘の近くにある講談社野間記念館へ「竹内栖鳳と京都画壇」を見に行きました(展示は7月21日まで)。小さいながらも素敵な美術館でした。駅から遠いせいか、とてもすいていました。

●掛け軸専用の展示ケースがあって、とても見やすかった。やれば出来るのに…と思いました。掛け軸と屏風を同じガラスケースで展示するのは無理がある気がします。

●季節と関係なく梅や桜の絵も展示されていましたが、季節柄、小野竹喬の「龍峡帰舟」が良かったです。

●上村松園の美人画は、どこが美人なのか私には分からない場合が多い。

●十二ヶ月をひと月1枚の色紙に描いた連作が多数展示されていました。なかでも上村松篁、山口華楊、福田平八郎が私の好みでした。

●続いて大倉集古館へ「東大寺御宝・昭和大納経展」を見に行きました(7月21日まで)。これもすいていました。お経でも、人によって字の趣きが全く違うんですね。「あなた本当に能書なの?」という字もかなりの割り合いで混ざっていましたが…。

●もっとも私は、いまちょっと話題の「書道王子」こと武田双雲さんの字も「それって能書なの?」と思ってしまうくらいなので、見る目がないのかも。

●当たり前ですが、私の能力では書いてある内容が全く分からないので、鑑賞の楽しみも浅いものになってしまいました。見返し絵も、なぜかあまり感動しませんでした。

2008年7月20日(日)

●山種美術館の「日本画満開」に行ってきました(展示は7月27日まで)。名画ぞろいだったのですが、駅からちょっと歩くので、混んでいませんでした。嬉しい。しかし、混んでいない美術館は、なぜか「大声で話すおじさん・おばさん」が多いみたいです。混んでいる美術館だと、みんな静かに見ているので、さすがに「私も静かにしなくては」って気が付くのでしょうね。混んでいないと、気が付かないのでしょうね…。

●1番感動したのは、何と言っても速水御舟「牡丹花(墨牡丹)」ですね。花弁の墨の濃さ・淡さ、あやしいまでに美しい。それから山口蓬春「なでしこ」。小品だけれど、こんな絵がウチにあったらどんなに素敵だろう…。はかない美しさが素晴らしい。また奥村土牛の「泰山木」は、描かれた花器と、そこに生けられた花とのバランスが素晴らしい。今回の展示では、花器の美しさを描いた作品がいくつかあり、感銘を受けました。

●杉山寧の絵は、これまではあまり好きではなかったのですが、「朝顔」の絵が素晴らしかったです。同じ画家でも、絵によって画風がずいぶんと異なるものですね。1枚の絵で、ある画家を好きになるのはいいけれど、1枚の絵だけで、ある画家を嫌いになってはいけないな…と思いました。

●日本画は、パッと見て「あっ、これは○○の絵だな」と分かるほどの個性がなかったりすることも多いけれど、別にそれほど個性的でなくても、美しければそれで充分尊いと思うんです。そう思いました。

●展示のちらしに使われていた田能村直入「百花」は、実物よりちらしのほうが綺麗だった(笑)。いえ、個人的見解ですので…。

●速水御舟の「牡丹花(墨牡丹)」は、ぜひ見ておくべき作品と思います。

●山種美術館は、来年の夏に渋谷区広尾に移転するそうです。うまいことリニューアルされるのでしょうか。ドキドキ。

●7月歌舞伎座の予習として、泉鏡花『高野聖』を読みました。結局、舞台を見る前に本を読んでしまった。この役が玉三郎さんで、この役が海老蔵さんで…と当てはめて読んだのですが、この話、本当に舞台化できるのでしょうか…。一体どうやって…。ドキドキ。

●金曜日にフェリーニの「道」を見たときは、本当に心が沈んで大変だったのですが、時間が経ったら、ジェルソミーナの人生って捨てたものじゃないなって思えてきて、ここ数か月、私自身とても落ち込んでいたのですが、悲劇の効用でしょうか、ちょっと心が軽くなりました。いい映画でした。

これがトスカの接吻よ

この写真が好き。

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2008年7月16日 (水)

《マノン》東京大学歌劇団

東京大学歌劇団 第29回公演

マスネ《マノン》

2008年7月6日(日)16時30分 三鷹市公会堂

●大学のサークルというものは、実にいろいろな団体があるものですが、オペラを上演してしまうサークルが存在するとは知りませんでした。現役東大生以外のメンバーも入団しているそうですけれども、合唱、管弦楽、照明、大道具、小道具、衣裳、字幕など全て自前らしいです。経験不問というところがすごい。音楽教育を受けていなくても入団できてしまうらしい。年2回のハイペースで公演を行ってます。

↓東京大学歌劇団ホームページ

http://kageki.aaa-plaza.net/

●もちろん値段とのバランスもありますが、そんなに一流の公演ばかり求めなくても、私はそれなりに楽しめます。自分がどのくらい楽しめるか、ある程度は事前に予測できますしね。この公演は何と入場無料で、とっても楽しめました。

●私はマスネの《マノン》を生で見るのは初めてでした。新国で上演したとき(2001年7月)は、シーズンチケットを取ってあったのにもかかわらず、突然4月から大阪に転勤になり、見る余裕がなかったのでした。オペラの公演はたいてい売り出しが早いですけれども、あんまり先の予定は分からないものですね。(歌舞伎は売り出しが直前で良かった…。)

●新国で上演されたときは、まだ作品の良さを知らなかったので、見逃してもそれほど悔しくなかったのですが、今にして思えば本当に惜しいことでした。その後《マノン》が大好きになってしまい、上演を渇望していたのですが、有名作品にもかかわらず全然上演されない!《椿姫》なんか毎年何回も上演されるのに…。日本はオペラ大国みたいに言われることもありますが、上演作品がメジャーなものに偏ってますよね…。

●↓このブログで、舞台写真が出ています。

http://plaza.rakuten.co.jp/hiroshi777/diary/200807070000/

フラッシュをたかなければ上演中でも撮影OKでした。やっぱり、出演している人たちも写真に残したいと思うのでしょうし、当然ですよね~。私もカメラを持っていけば良かった。

●セットは簡素でしたが、衣裳はかなり本格的でした。ヨーロッパの小さな歌劇場の来日公演などよりも本格的だったかも。

●私はデ・グリューのアリア「目を閉じれば(夢の歌)」が大好きなんです。テノールのアリアではベスト3に入るかな。もう切なくて泣いてしまう。今回の公演では真弓智也さんという方がデ・グリューを演じたのですが、ちょっとSPレコード時代みたいな発声で、それはそれで面白かったです。泣いちゃいました。素晴らしかった。照明も良かった。

●プロのオペラ歌手は、楽譜に書かれた音符が1つ出なかったら舞台に立てませんけれども(作品にもよる?)、東大歌劇団のソリストは、もう、気合いで出すんですね。「消え去れ、優しい面影よ」なんて、曲が進むとスタミナが切れて、どんどん声が出なくなっていくのですが、振り絞って出してました。マノンのアリアの高い音も、絶叫して出してました。面白かった。

●あまり声量はない感じでしたが、会場が小さかったですし、オケも音量を抑えていたので、違和感はありませんでした。小さな劇場なら、そんなに声量がなくても大丈夫ですね。大昔はこんな感じだったんじゃないかな~と思いました。

●マノン役は出ずっぱりなんだなぁ…と改めて気づきました。友人は「これはプリマドンナ・オペラだから」と言うのですが、しかし私はあまりマノンに感情移入できません。デ・グリューが主役のつもりで見てしまいます。可哀想なデ・グリュー。私もイタリア語でなら「夢の歌」歌えます。ジュゼッペ・ディ・ステファノのイタリア語歌唱で覚えたからです。今度、フランス語でも覚えようかな。ウィ、マノ~ン。

2008年7月14日 (月)

「対決 巨匠たちの日本美術」に思う

●ひょっとして関係者の方が読んでくださるかもしれないので、書いておきます。日本画は油絵よりも傷みやすいので、どうしても展示がガラスケース越しになることが多いのですが、たいてい、絵までの距離が遠すぎると思うんです。今回の展示にしても、No.18狩野永徳「洛外名所遊楽図屏風」など描写の細かい作品は、絶対みんな「もっと近寄って見たい」と思ったに違いありません。照明の関係とか、いろいろ理由はあるのだと思いますが、もっと手前に展示してほしいのです。

●歌麿、写楽の作品も、ガラスの額に収められているのだから、もっと近寄れるようにしたらいいと思う。近寄れないようにしている理由がわからない。歌麿の美人画の髪の毛の細かさなど、あんな距離では堪能できない。

●私が1番好きな日本画は横山大観の「夜桜」です。初めて見たのは東京国立博物館だったか、大倉集古館だったか忘れてしまいましたが、たしか剥き出しで展示されていたと思うんですよね。記憶違いかもしれませんが…。かなり近寄って見ることができた気がする。ずっと見ていました。不思議なもので、ずっと見ていると、フッと「今この絵を見ているのは私だけ」という一瞬が訪れることがありました。すいていたわけでもないのに。

●海外の美術館に行くと、建物自体の美しさもさることながら、絵が剥き出しで展示されているのが羨ましいと思いますね。日本美術も、もっと臨場感を演出してほしいと強く思います。

2008年7月13日 (日)

週末のワタクシ

2008年7月11日(金)

●仕事帰りに、国立劇場の歌舞伎鑑賞教室へ。仕事帰りに歌舞伎が見られるのって、ちょっと嬉しい。通常の歌舞伎公演は、4~5時間は劇場の中にいることになるわけですが、2時間くらいのコンパクトな公演がもっとあってもいいですよね~。もちろん値段も安くして。

●1番印象に残ったのは、狐忠信の左のシケが額に横真一文字にピターっとくっついていたことです。1度引っ込む場面があって、再び登場したときには直っていたので、良かった…と思ったのも束の間、再び同じようにくっついてしまい、ああ、たまたま1回だけそうなってしまったっていうのじゃなかったのね…と思ったことでした。本物の忠信が刀の下げ緒を袂に入れるところも、袖口から紐がはみ出していましたし…。

●帰り際に、ロビーでアンケートを回収していたのですが、回収する箱が宅急便のダンボール箱でした。一体どういう美意識なんだか…。ゲンナリ…。

●芝居の感想は、時間と気力があったら書きます…。

2008年7月12日(土)

●体調がすぐれず、寝たり起きたり、読んだり食べたり…。田辺聖子:著『新源氏物語』をやっと読み終わりました。私は同じ箇所をつい何度も読み返してしまうので、読書のスピードが異様に遅いんですよね~。でもとても面白かったです。さすが名作。『枕草子』は高校生のころに原文と現代語訳を読み比べたりしたのですが、『源氏物語』には接したことがありませんでした。高校の授業でちょっと習いましたが、あまり面白くない場面しか取り上げられませんでしたし…。もっと早く読んでおけば良かったと思う反面、いま読んだからこそ分かる部分も多く、これはこれで良かったなと思います。さて、次は宇治十帖へ…。

2008年7月13日(日)

●東京国立博物館の「対決 巨匠たちの日本美術」を見に上野へ行きました。8月17日までやっていますが、途中で一部展示替えがあり、今日までしか見られない名画があるというので…。ちょうどお昼どきだったためか、予想していたほどは混んでいませんでした。さて、今日までしか展示していないという名画「夜色楼台図」(与謝蕪村:筆)は、夜の雪景色を描いた、小ぶりな作品。ネットで絶賛している人が複数いたので、これは見に行かねば!と思って期待していたのですが、それほど強い感銘は受けませんでした。もちろん素敵な絵ではありましたが…。私が今回感動したのは、何と言いましても野々村仁清:作「色絵吉野山図茶壺」です。う、美しい~。もう少し明るい照明だったら良かったと思うのですが、それでも美しい。あとは、

尾形光琳:筆「菊図屏風」

長谷川等伯:筆「松林図屏風」

俵屋宗達:筆、烏丸光広:賛「蔦の細道図屏風」

尾形光琳:筆「竹梅図屏風」

本阿弥光悦:筆、俵屋宗達:下絵「鹿下絵新古今集和歌巻断簡」

が取り分け心に残りました。写楽が見られたのも嬉しかったです。

●逆に、私には良さが今ひとつ分からなかったのは、雪舟、雪村、円空、蕭白。

●名作揃いで、全部見るのに2時間30分くらいかかりました。図録は買いませんでしたが、公式ガイドブックというのも出ていて、安くて親しみやすそうだったので買ってみました。これを読んで、もう1度行こうかな~と思っています。最後の1週間は、宗達と光琳の「風神雷神図屏風」も公開されるそうなので。

●昔は、襖絵や屏風絵といった形式で、建物の中にも美が取り入れられていたわけですが、近代建築はそのような美を削ぎ落として、何でもシンプルでつまらない。かと言って、東京芸術劇場のエントランスの天井画みたいな「これって何なんですか?」っていうようなのも勘弁してほしい…。

●渋谷駅から歩いて8分ほどの場所にある映画館シアター・イメージフォーラムにてフェデリコ・フェリーニ監督作品「8 1/2(はっかにぶんのいち)」を見ました。フェリーニ作品はこれまでに「甘い生活」「魂のジュリエッタ」を見たことがあります。私はあまり映画は見ませんが、それでも一応、有名な作品くらいは見ておきたいという気持ちを持っており、「8 1/2」はフェリーニの代表作らしい…というので行きました。が、私には全く理解不能な作品で、時間の無駄でした。これまでに私が見た映画の中で、1番つまらなかったかも。「甘い生活」のほうがよほど楽しめました。また映画館の中が暑くて、酸欠状態、眠気が襲ってきて参りました。眠いのに寝ないように頑張るのって、大変…。

●新宿のジュンク堂書店で、ちょっと買い物。足が疲れた~。もう年ですね。

2008年7月10日 (木)

バルトリのコンサートDVD

●バルトリのコンサートDVD(「マリア~バルセロナ・コンサート2007」)を見よう…と思ったら、何と日本語字幕が付いていないではありませんか!2枚目のドキュメンタリーDVDには付いているのに。どういうことなのでしょうか…。付属のブックレットに対訳が載っていますが、映像を見ながらなんて読んでいられませんよね。字幕を入れるのって、そんなにコストがかかるものなのでしょうかねえ。日本語字幕を入れないなら、輸入盤とさして変わらないのでは?意図が分からない。

●取りあえず、何曲か聞いてみました。《チェネレントラ》、《オテロ》、《夢遊病の娘》、「ラタプラン」、《計算ずくの詩人》。最高に素晴らしい。

●《チェネレントラ》のアリアは、前回の来日コンサートでも歌いましたが、あの時はわりと、サラッと歌い流していた印象でした。この映像では、とても表現豊かに歌っています。シャイー指揮の全曲CDより更に深くなったように思います。私は幸運にも、昨年の大晦日、チューリッヒ歌劇場でバルトリのチェネレントラを見ることができましたが、この映像とだいたい同じような歌唱だったと思います。ただし、チューリッヒでは最後の高音にトリルは付けていませんでした(この映像では付けています)。バルトリのトリルって、いつも不思議なのですが、ちゃんとトリルになっているのでしょうか…。

●《夢遊病の娘》のアリアは、もう少し前のレチタティーヴォの部分から歌ってほしいところなのですが(歌詞が素晴らしいので好き)、この映像では、ああ信じられないAh! non credea mirartiから歌っています。カヴァティーナとカバレッタの繋ぎ方も、ちょっと不自然な感じがします。しかし、バルトリの表現力、技巧の冴えがたっぷり楽しめました。いま歌っているのが、悲しい内容なのか、楽しい内容なのかさえ分からないような歌手も多い中、バルトリは声の色だけでもそれが伝わってきます。ソプラノが歌う時のような超高音は出てこないわけなので、高音フェチの私にはちょっと物足りないかも、なんて心配もありましたが、出すべき高音は出していますし、逆に低音の装飾音に格別な味わいがあり、聞いていて興奮しますね。必聴だと思います。

●オーケストラには指揮者がいない形。珍しいですね。メリハリがあって、盛り上がっています。会場のカタルーニャ音楽堂も美しい。こんなのが見られるなんて、ちょっとスペインが羨ましいです。

2008年7月 9日 (水)

バルトリ来日コンサート

●バルトリの来日コンサートのチケット発売日がもうすぐです。曲目も発表になりました。

11月7日(金)
・ロッシーニ:ヴェネツィアの競艇
・ベッリーニ:捨てられたわが身/《3つの未刊のアリエッタ》/蝶々/喜ばせてあげてください
・ロッシーニ:散歩/残酷な美しさ/スペインのカンツォネッタ/踊り(ナポリのタランテラ)
・ドニゼッティ:舟人/愛と死/ああ、思い出しておくれ、美しいイレーネ/私は海の中に家を建てたい
・ロッシーニ:昔のひとへのアリエット/チロルのみなしご/偉大なるコケット
・ヴィアルド:ハバネラ/アイ・リュリ!
・マヌエル・ガルシア:モノドラマ《計算ずくの詩人》からカバリョ「我こそ華の密輸業者」
・マリア・マリブラン:ラタプラン

11月9日(日)
・ロッシーニ:ヴェネツィアの競艇
・ベッリーニ:捨てられたわが身/《3つの未刊のアリエッタ》/蝶々/喜ばせてあげてください
・ロッシーニ:散歩/残酷な美しさ/スペインのカンツォネッタ/踊り(ナポリのタランテラ)
・モーツァルト:モテット《踊れ、喜べ、汝幸いなる魂よ》K.165
・モーツァルト:歌劇『コシ・ファン・トゥッテ』K.588より「恋はくせもの」
・モーツァルト:歌劇『フィガロの結婚』K.492より「恋とはどんなものかしら」
・モーツァルト:歌劇『皇帝ティートの慈悲』K.621より「私は行くが、君は平和に」
・ロッシーニ:歌劇『セビーリャの理髪師』より「ほんの少し前、ひとつの声が」

●とても楽しみにしていた公演で、より良い席を入手するために東京オペラシティの「Arts友の会」にも入会したくらいなのですが、歌曲ばかりのコンサートにはあまり興味がないので、行かないことにしました。字幕も出ないでしょうし。2日目はオペラ・アリアも歌いますが、こちらも、あまり興味なし。

●最近発売になったバルトリのDVD「バルセロナ・コンサート2007」のような曲目だったなら、行くところなのですが…。残念。

マリア~バルセロナ・コンサート2007

・マヌエル・ガルシア:《女神ユノの復讐》~でも彼は見えない・・・私は女王

・ジュゼッペ・ペルシアーニ:《イネス・デ・カストロ》~いとおしい日々よ

・フェリックス・メンデルスゾーン:不幸な

・ジョアッキーノ・ロッシーニ:《チェネレントラ》~私は苦しみと涙のために生まれ

・ジョアッキーノ・ロッシーニ:《オテロ》~<柳の歌と祈り>

・マイケル・ウィリアム・バルフ:《アルトアの乙女》~月は彼方の山の上で

・ヨハン・ネポムク・ヒュメル:チロル風のメロディー

・ヴィンチェンツォ・ベッリーニ:《夢遊病の娘》~ああ!花よ、お前がこんなに早くしぼんで

・マリア・マリブラン:ああ、甘い誘惑(ドニゼッティの《愛の妙薬》中の差し替え曲)

・マリア・マリブラン:ラタプラン

・マヌエル・ガルシア:《計算ずくの詩人》~我こそ華の密輸業者

買ったまま、まだ見ていないから、早く見ようっと。

2008年7月 7日 (月)

《ナクソス島のアリアドネ》二期会

東京二期会オペラ劇場公演

R.シュトラウス《ナクソス島のアリアドネ》

主催:財団法人東京二期会

2008年6月28日(土)14時 東京文化会館大ホール

指揮:ラルフ・ワイケルト

演出:鵜山 仁

執事長:田辺 とおる

音楽教師:加賀 清孝

作曲家:谷口 睦美

テノール歌手(バッカス):高橋 淳

士官:羽山 晃生

舞踏教師:大野 光彦

かつら師:大久保 光哉

召使:馬場 眞二

ツェルビネッタ:幸田 浩子

プリマドンナ(アリアドネ):佐々木 典子

ハルレキン:青戸 知

スカラムッチョ:加茂下 稔

トゥルファルディン:志村 文彦

ブリゲッラ:中原 雅彦

ナヤーデ:木下 周子

ドゥリヤーデ:増田 弥生

エコー:羽山 弘子

管弦楽:東京交響楽団

●幸田さんのツェルビネッタがもう素晴らしくて、こんなに歌える人だったっけ?と思いました。まあ、役が合っていたのかも(リサイタルで《ルチア》狂乱の場を聞いたときは、あまり感動しませんでした)。しかし友人の言によると、2002年に新国でツェルビネッタを歌ったときは、こんなものではなかった、とのこと。そのときは私は見なかったのでした。残念。

●「偉大なる王女様」の終盤で拍手が入ってしまいました。どんな田舎者が聞きに来ていたのやら…。シュトラウスだというのに!ツェルビネッタを歌う歌手も、あそこで拍手が入るようでは、演技がまだまだなのではないでしょうか(拍手させないように歌えるはず)。それとも演出のせいかな?

●私はこの作品を生で見るのは初めてだったので、ああ、何て素晴らしい作品なんだろうかと感動して見ていました。演出はともかく、音楽的にはとても充実していたのではないかと思います。楽器の音色も美しかった。しかし友人はかなり不満だったみたい。良いものをたくさん聞いていると、なかなか満足できなくて大変ですね…。

●作曲家役の谷口さんが良かったですね。バッカス役の高橋さんは、声が役のイメージと違うように感じました。高橋さんの声は、実に日本人らしい声ですね。

●この作品を演出する上で1番重要な点は、優れた振付師が、喜劇役者の男性4人に、適切な踊りを振り付けることなのではないか、と思うんです。ナヤーデたちは、動かなくても不自然ではないのですが、ハルレキンたちは、もっと踊りまくらないと、場面がダレます。見ていて、「それしか踊れないの?」と思ってしまう。特別な芸を披露しているように見えない。歌いながら踊るのは大変だろうけれど、そういう役なんだし…。今回の公演は、プロローグで結構踊っていたので、これは期待できるかもと思ったのですが、オペラでは全然踊っていませんでした。

●いえ、この作品を演出する上で、もっと重要なことがありました。それは「プロローグとオペラとで舞台上の雰囲気をガラリと変えて見せること」ではないかと思う。今回の公演では、プロローグが「上演前の準備に忙しい舞台上」ということになっていたので、プロローグで出てきた道具がオペラでも登場して、新鮮さに欠けました。波の装置にしても、プロローグで回さずに、オペラでだけ回せば良かったのに…。

●とにかく演出が子どもっぽい感じでした。

Ariadnenaxos_c110

Ariadnenaxos_c112

絵づらが美しくない。日本のオペラ演出って、childishなものが多い気がします。オペラは大人の楽しみですからねぇ…。まず、ベースとなる舞台面が美しいことが重要だと思いました。美しいというのは、別に「豪華」とイコールではありません。シンプルで美しいものもあります。そういう才能、出てきませんかね。

●私は、この作品が大好きなのですが、でも、女の人生の中で、そんなに都合良くバッカスって登場するものなのだろうか?とは思うのでした。…まあ、お洒落な喜劇だから、いいか。

■今回の公演とは関係ありませんが、ついでに申し上げておきます。最近は、時代設定を現代に置き替える演出が流行っています。ツェルビネッタたち喜劇役者を現代の芸能に置き換えるのはOKと思いますが、アリアドネやバッカスを現代人に置き替えるのは駄目だと思います。それではツェルビネッタが嫌味な女になってしまいますし、台本の洒落っ気が全て消えてしまいます。アリアドネは神話の中の人物だから良いのであり、現代人に置き替えると、かえって現実感がなくなると思うんです。歌詞の意味が分からなくなる。

高橋薫子リサイタル

高橋薫子 ソプラノ・リサイタル

主催:高橋薫子後援会

2008年6月27日(金)19時 日本大学カザルスホール

■プログラム

◎ヘンデル

《リナルド》より「私を泣かせてください」

《アルチーナ》より「私のもとに帰ってきてください」

◎モーツァルト

ロンド ニ長調(ピアノ・ソロ)

《ドン・ジョヴァンニ》より「ぶって、ぶって。ねぇ、マゼット。」

《ドン・ジョヴァンニ》より「薬屋の歌」

コンサート・アリア「偉大な魂と気高い心は」K.578

-休憩-

◎ロッシーニ

《ヴェネツィアの競艇》

 1「競艇前のアンゾレータ」

 2「競艇中のアンゾレータ」

 3「競艇後のアンゾレータ」

《泥棒かささぎ》より「この心は喜びに踊っています」

◎ベッリーニ

《清教徒》より「あの方の優しい声が」

-アンコール-

◎グノー

《ロメオとジュリエット》より「私は夢に生きたい」

◎プッチーニ

《ラ・ボエーム》より「私が街を歩くと」

◎草川信(岩河智子編)

「揺籠の歌」

ピアノ:河原忠之

●座席の位置にこだわる私としては、仕事帰りに自由席の公演に行くのもナニであるなと思ったのですが、薫子ファンなのでしぶしぶ行ってきました。

●《アルチーナ》のアリアを久しぶりに聞けたのが嬉しかったです。でも、もう作品の内容をほとんど忘れている…。

●ツェルリーナのアリアって、どういうところが面白いのかよく分かりません。普通の人は、聞いていて「可愛いな~」とかって思うのでしょうか。ツェルリーナって、可愛いですか?

●《ヴェネツィアの競艇》は、芝居っ気たっぷりに歌っていました。でも、やっぱり歌詞が分からないのがもどかしい。いまどき、字幕くらいすぐ表示できそうなものなのに…。意味の分からない異国の歌をずっと聞いているのって、とても不思議。

●《清教徒》のアリアは、コンサートでは通常カットされる中間部分も、バリトンのパートを巧みにカットしつつ、ソプラノのパートだけ歌いました。私はこの中間部分が好きなので嬉しかった。「泣いているの?」と歌われると本当に泣いてしまう私でした。ただし、カバレッタの繰り返しはカットしていました。《清教徒》、藤原でやらないかな~。そろそろ、やってもいいのでは?

新宿末廣亭 六月下席

新宿末廣亭

六月下席

2008年6月26日(木)

■番組

(途中から入りました)

花島世津子

〆治「お菊の皿」

さん喬「天狗裁き」

-仲入り-

禽太夫「元帳?」

和楽社中

扇橋「二人旅??」

一朝「看板のピン」

正楽「相々傘」「梅雨」「オリンピック」「朝顔」

小三治「花色木綿」

●小三治さんの出演とあって2階席までビッシリ。私は2階の最前列に座れました。最近は、たまにしか落語を聞きませんが、10年ほど前はわりと落語の会にも行っていました。上手い人はずっと上手いし、下手な人はずっと下手ですね…。不思議。

●「花色木綿」は、有名な演題であるにもかかわらず、私は初めて聞きました。小三治さんで聞けて良かった。

エレナ・モシュク リサイタル

エレナ・モシュクソプラノ・リサイタル

主催:東京プロムジカ

2008年6月24日(火)19時 東京芸術劇場大ホール

■プログラム

◎モーツァルト

《後宮からの逃走》より「ああ、私は恋をして幸せでした」

〃 「私の幸せが消えたその日から…あなたから引き離され」

《ドン・ジョヴァンニ》より「ひどい人ですって…私をふしだらな女と思わないで」

《魔笛》より「復讐の心は地獄のように胸に萌え」

モテット《踊れ、喜べ、汝幸いなる魂よ》より「アレルヤ」

-休憩-

◎オッフェンバック

《ホフマン物語》より「森の鳥は憧れを歌う」

〃 「逃げてしまったの、雉鳩は」

◎ドニゼッティ

《アンナ・ボレーナ》より「私の生まれたあのお城へ連れて行って」

《ランメルモールのルチア》より

狂乱の場「あの方の声のやさしい響きが…苦い涙をそそいでください」

-アンコール-

◎ルーマニア民謡

「祈りの歌」

「クリスマスの歌」

◎プッチーニ

《ジャンニ・スキッキ》より「私のお父さん」

ピアノ:浅野菜生子

●字幕の出ない公演だったため、前半のモーツァルトは何を歌っているのか分かりませんでした。私はモーツァルトのオペラはあまり聞かないもので…。

●夜の女王のアリアを生で聞く機会は珍しい(私にとっては)。しかし、誰が歌ってもあまり差が出ないアリアであるという感じがするのでした。もちろん技術的には差が出るでしょうけれども、表現に工夫の余地がない気がする。誰が歌っても、いつも、強弱や緩急が同じじゃないですか。それにしても、「ザラストロを殺さなければ、お前は私の娘ではない!」って、本当に意味不明…。私が内容を理解していないから、いつも同じに聞こえるのだろうか。メロディーはとっても好きなんですけどねえ。今度から、自分好みの歌詞を作って心の中で勝手に当てはめて聞いちゃおうかな~。ルルル~。

●さて、後半は知ってる曲ばかりなので楽しめるかな…と思ったのですが、あまり楽しめませんでした。「オランピアの歌」って、人形が歌っている設定だから感情表現がありませんし、演技力が不要な曲だと思っていたのですが、そうではないことが今回初めて分かりました。「私は人形である」という演技が必要なのでした。モシュクには出来ないみたいでした。

●《アンナ・ボレーナ》のアリアは、ひょっとして最後まで(つまり「よこしまな夫婦よ」まで)歌うのでは?なんて淡い期待をしていたのですが、「お城へ連れて行って」の部分だけでした。

●私の大好きな《ルチア》狂乱の場も、あまり感銘を受けませんでした。

●ピアニッシモが綺麗にのびる、素敵な声でした。

●東京芸術劇場の音響は、声の残響が大きすぎて、私はあまり好きではありません。今回は2階席で見たので、余計にそう思ったのかもしれません。

●今度から、知らない曲は事前にちゃんと歌詞を調べるか、または、字幕の出ない公演には行かないようにするか、どちらかにしようと思いました。

2008年7月 6日 (日)

本日の不思議

前から不思議なのですが、インターネットの画面って、どうしての区別がつかない表示が多いのだろう…。いくら文字が小さいにしても、携帯メールの画面とかなら区別つくのに…。

6日のワタクシ

2008年7月6日(日)

●遅くに起きて、午後から東京都美術館へ「芸術都市パリの100年展 ルノワール、セザンヌ、ユトリロの生きた街1830-1930年」を見に行きました。最終日だったこともあり、わりと混んでいました。個人的には、目玉となるような作品がなくて、あまりパッとしませんでしたが、ラウル・デュフィ「家と庭」、ギュスターヴ・モロー「夕べの声」、テオドール・ルソー「森のはずれ」が印象に残りました。デュフィはマティスに影響を受けた人だそうで、展示されていた「家と庭」もマティスっぽい雰囲気が漂っていましたが、マティスよりも明るい色づかいだったようです。期待していたモネ、ユトリロはイマイチ。パリ・オペラ座の以前の天井画の写真が展示されていたのが興味深かった。どういう経緯で天井画を新しくすることになったのか…その辺りの事情が知りたい。日本でも東京芸術劇場(池袋)のエントランスに天井画がありますが、あれはどういう経緯でああいう絵になったのだろう?あの天井画って、どうなのでしょうか?

●続いて、東京大学歌劇団《マノン》を見に三鷹市公会堂に行きました。入場無料ながら、ちゃんとオーケストラ演奏で、日本語字幕あり。私はマスネの《マノン》を生で見るのは初めてでした。素晴らしかった。感想は、後日書く…かもしれません。

●吉祥寺のシャポールージュで海老フライとクリームコロッケを食す。セットのババロアが美味しかった。

2008年7月 5日 (土)

《シンデレラ》スポレート歌劇場 3

イタリア・スポレート歌劇場

ロッシーニ《シンデレラ(チェネレントラ)》

主催:tv asahi/コンツェルト・ハウス・ジャパン

2008年6月22日(日)17時 Bunkamuraオーチャードホール

指揮:ジュゼッペ・マルファ
演出:アレッシオ・ピッツェック

アンジェリーナ:カルメン・オプリシャーヌ
ドン・ラミーロ:アントニーノ・シラグーザ
ダンディーニ:オマール・モンタナーリ
ドン・マニフィコ:ルチアーノ・ミオット
ティスベ:レベッカ・ロカール
クロリンダ:ルツィア・クノテコヴァー
アリドーロ:カロージェロ・アンドリーナ
アルレッキーノ:フランチェスコ・ヴォルフ
コロンビーナ:イレーネ・レポレ

スポレート歌劇場管弦楽団/合唱団

●オプリシャーヌは喉の調子が悪かったようで、フレーズの途中で声が途切れそうになったりしていて、これは第2幕から代役か?と思ったのですが、どっこい最後まで歌い通しました…。

●オケも声もPAを使っていたらしく、不自然な響きが心地よくありませんでした。小屋の中が音で溢れかえってしまうような場面もありました。聞こえないよりはましですが…。

●シラグーザはまたアリアのアンコールに応えてくれて、しかも通常より高いDの音まで大サービス。同じプロダクションを3回も見に行って、無駄だったかなとも思っていたのですが、行って良かった!(この日はBISに合唱も加わっていました。シラグーザが、女装した合唱団員と手を取り合ったりしてた…。)

●ダンディーニ役のモンタナーリは、去年の《セビリアの理髪師》にも出演していて、かなり人気があるみたいでした。拍手をたくさんもらっていました。愛嬌があって、良いダンディーニだったと思います。が、声の演技力がイマイチでした。

●このようなことは今さら書くまでもないことですが、できない歌手があまりに多いので、声の演技力について、ひと言申し上げておきます。オペラ歌手は、目に見える演技力ももちろん重要ですが、まず声で演技ができなくてはいけません。CDで音だけ聞いた場合でも、聞き手に通じるような演技をすることが重要です。シラグーザはしていました。

ドン・ラミーロの登場の場面

Tutto e deserto. 静かだな

Amici? 誰か!

Nessun risponde. 返事がない

この場面で、Tutto e deserto.Nessun risponde.は独り言ですが、Amici?は呼びかけですから、声の大きさが変わります。

アリア「ああ、誓って見つけよう」の冒頭(レチタティーヴォ)

Principe piu non sei. 王子の役は終わりだ

di tante sciocche 愚かな女性たちを

Si vuoti il mio palazzo. 帰らせておくように

Ola, miei fidi,  さあ、我が家臣たち

Sia pronto il nostro cocchio,  すぐに馬車を用意してくれ

最初の部分はダンディーニに話しかけているのですが、Ola, miei fidiは遠くにいる家来を呼んでいるわけですから、声の大きさが変わります。

●歌っている途中で、話し相手が変わったら、顔の向きや体の向きなど視覚的な演技の力を借りずに、声の演技だけでも、そのことを観客に分からせなくては駄目だと思う。いま誰に向かって歌っているのか、それは口に出しているのか心の中でつぶやいているだけなのか、声だけで分からせなくては駄目だと思う。

●ダンディーニの登場のアリア「四月の蜜蜂のように」は、曲の途中で話し相手が変化します。最初は、その場にいる人たちに漫然と歌っているのだけれど、途中でティスベやクロリンダに1人ずつ話しかけたり、ラミーロにヒソヒソ話をしたり。最後は独り言で、他の登場人物には聞こえなくなりますが、この部分は「観客に向かって歌っている」というように演出されることが多い。歌の様式自体がチェンジするわけです。それから、何度か出てくる「Son tutte papa.お父様そっくり!」というフレーズのうち、最初の1回は、他の部分と全く異なる調子で歌われなくてはいけないと思う。決めゼリフだからです。(2回目でも良いと思います。)

●何だか偉そうに書いてしまいましたが、そういう基本的なことができない歌手が実に多いように思います。モンタナーリもそんな印象でした。

●王子が突然に花嫁選びをすることになった経緯をダンディーニが説明する場面があり、ここはoの音で脚韻を踏んでいるのですが、モンタナーリは脚韻を強調していなかったので、観客には分からなかったかも。私は半年ほど前、海外で3つのプロダクションの《チェネレントラ》を見てきたのですが、どのプロダクションでもoの脚韻を強調していませんでした。早口で言うとか、できるだけノンブレスで言うとかしていました(半年も前なので、だんだん記憶が曖昧に…)。いずれにしても、そのすぐ後にマニフィコが「すごい雄弁術だ!」と驚くセリフがありますから、ダンディーニは何か特別なことをしなくてはいけません。モンタナーリはしていないようでした…。

●廻り舞台を置いていましたが、あまり有効的に使えていなかったようです。しかし、舞台美術はスポレートのわりに頑張っていたかな。照明も、去年の《セビリアの理髪師》より、よほど良かった。

●もう、同じ公演を何度も見に行くのはやめようと思いました。でも新国の《チェネレントラ》は何度も行ってしまいそう…。

《シンデレラ》スポレート歌劇場 2

イタリア・スポレート歌劇場

ロッシーニ《シンデレラ(チェネレントラ)》

主催:財団法人埼玉県産業文化センター/コンツェルト・ハウス・ジャパン

2008年6月21日(土)17時 大宮ソニックシティ大ホール

指揮:ジュゼッペ・マルファ
演出:アレッシオ・ピッツェック

アンジェリーナ:フェデリーカ・カルネヴァーレ
ドン・ラミーロ:アントニーノ・シラグーザ
ダンディーニ:ガブリエレ・リビス
ドン・マニフィコ:クリスティアーン・チェル
ティスベ:アニュンツィアータ・ヴェストリ
クロリンダ:マリア・カルラ・クリア
アリドーロ:ダニエレ・マッチャンテッリ
アルレッキーノ:フランチェスコ・ヴォルフ
コロンビーナ:イレーネ・レポレ

スポレート歌劇場管弦楽団/合唱団

●上野の公演とはだいぶキャストが異なっていました。これがなかなか良くって、上野のキャストより数段楽しめました。特にドン・マニフィコとティスベ、クロリンダが良かったと思います。ドン・マニフィコを面白く歌える歌手って、世界的に見ても非常に数が少ないと私は睨んでいるのですが、クリスティアーン・チェルはかなり上等な部類のマニフィコだったと思います。まだ若く、見た目がマニフィコっぽくなかったけれど…。

●ドン・マニフィコは3つも大きなアリアがあって、重要な役なのですが、パッとしないことが多い。難しい役なんですよね。最初の夢のアリアは、今しがた自分が見た夢の話をしているわけですから、頭の中で夢を再現しながら歌わなければいけません。チェルはこのアリアが1番良かったかな。視線の先に夢が見えたので。

●ティスベとクロリンダって、脇役ながら、重唱の出来を大きく左右するんですよね~。

●アンジェリーナ役のカルネヴァーレは、なかなか良かったのではないでしょうか。私は満足しました。会場で会った友人たちは不満だったようですけど…。(特に、ロンド・フィナーレの終盤の細かい音符を端折っていたのが不評でした。)

●大宮の公演では、シラグーザのアリアのBISはありませんでした。たぶん上野ではバルチェッローナ休演の埋め合わせとして歌ってくれたのでしょうね。(大宮はもともとバルチェッローナの予定ではありませんでした。)

●上野の公演では、歌手の声が客席まで届いてこなくて残念だったのですが、大宮の公演では、そのあたりのバランスも良く、楽しめました。

●大宮公演のちらしには、ガラスの靴の写真が載せてあって、どうかと思いました。

●決してレベルの高いプロダクションとは言えないのですが、私は充分楽しみました。作品そのものの良さに感動できちゃうんですよね~。私はお得な性分で良かった!

5日のワタクシ

2008年7月5日(土)

●えーっと、今日の午前中は東京都美術館に行って…と思っていたら、今日は我が宿舎の草刈りの日だったことを忘れていた。というわけで東京都美術館は明日行くことに。

●午後は日本ロッシーニ協会の例会へ。ちょっと遅刻してしまいました。講師は会長の高崎保男さん、テーマはロッシーニのオペラの合唱。途中から聞いた話ですが、ロッシーニの初期の作品は、合唱は男声だけだったのだそうです。《セビリアの理髪師》と《チェネレントラ》も合唱は男声だけ。イタリアでも、女性が舞台に立つことに抵抗のある時代があったんですね。特にローマはカトリックですし、教会の合唱も男声だけでしょう。初演の時期や場所によって、ロッシーニの合唱もずいぶんと変化したみたいです。

●この間のスポレート歌劇場の《シンデレラ(チェネレントラ)》は、合唱の中に、女装した男性歌手が3人くらい混ざっていて不思議な感じでした。《セビリアの理髪師》では別に感じませんが、《チェネレントラ》は作品の内容から言って、合唱が男性だけなのが不自然な感じがしますね。でも初演時の歌劇場が男性だけの合唱団だったなら仕方ないですね…。(そのぶんティスベとクロリンダが頑張らないといけませんね。)

●ちなみに、英国ロイヤル・オペラの《チェネレントラ》では、女性のエキストラが黙役で出演していました。確か、そうだった。さすが演劇の国。

2008年7月 3日 (木)

《シンデレラ》スポレート歌劇場 1

イタリア・スポレート歌劇場

ロッシーニ《シンデレラ(チェネレントラ)》

主催:tv asahi/コンツェルト・ハウス・ジャパン

2008年6月18日(水)18時30分 東京文化会館

指揮:ジュゼッペ・マルファ
演出:アレッシオ・ピッツェック

アンジェリーナ:カルメン・オプリシャーヌ
ドン・ラミーロ:アントニーノ・シラグーザ
ダンディーニ:オマール・モンタナーリ
ドン・マニフィコ:ルチアーノ・ミオット
ティスベ:レベッカ・ロカール
クロリンダ:ルツィア・クノテコヴァー
アリドーロ:カロージェロ・アンドリーナ
アルレッキーノ:フランチェスコ・ヴォルフ
コロンビーナ:イレーネ・レポレ

スポレート歌劇場管弦楽団/合唱団

●序曲が終わってすぐに、ブーイングがあり、イヤな気分になりました。どうしてブーイングなんかするのでしょうか。べつに、それで楽団員が発奮して演奏が良くなるわけもなく、みんながイヤな気分になるだけなのに。終演後に友達と「あそこが悪かった、ここが悪かった」なんて話すぶんには、話し相手がどんな人かも分かっていることですし、それが楽しい場合もありますが、ブーイングをするときは、よほど考えないと、本当に周りに迷惑になります。

●そもそもスポレート歌劇場は「若手歌手の登龍門」という位置づけですから、それほどレベルの高くない劇場だということは事前に分かっていることです。ですからチケット代にしてもスカラ座やウィーン国立歌劇場の来日公演に比べたら格段に安くなっています。そんなに超一流の公演でなくても、楽しんでいる人はいっぱいいるわけです。ブーイングなんて、大衆食堂に入って三ツ星の料理を出せと文句を言っているようなものだと思いませんか?

●オケの音が大きすぎるのか、舞台装置の構造のせいなのか、歌手の声が前に飛んで来なくて、盛り上がりに欠けました。シラグーザとモンタナーリの声は通っていましたが。

●バルチェッローナの代役のオプリシャーヌは、声量がなくて、代役としてはかなり弱い感じでした。

●第1幕はあまり楽しめなくてガッカリしていたのですが、第2幕のドン・ラミーロのアリア「ああ、誓って見つけよう」で気分は一気に最高潮!私は《チェネレントラ》は大好きな演目で、いろいろな録音を聞きましたけれども、ドン・ラミーロはシラグーザのが1番好きなんです。去年の大晦日、チューリッヒ歌劇場でシラグーザのラミーロを生で聞くことができたのですが、そのときはアリアの終盤の繰り返しをカットしていて、大ショックでした。もちろん素晴らしいラミーロだったのですが、ちょっと声に翳りが出てきているのを感じてしまい、これからゆるやかに下降していくのかな…なんて寂しく思っていたので、今回の公演で元気な歌声を聞くことができて、本当に嬉しかった。しかもBISあり(合唱なしで、アリアの3節目を歌いました)。行った甲斐がありました!!

●パパとダンディーニの二重唱は、モンタナーリが頑張っていて面白かったですね。

●第2幕では、第1幕よりは歌手の声が聞こえてきていたみたいです。

●黙役のコンメディア・デッラルテは、邪魔な感じだったのですが、それでもアルレッキーノの動きは興味深いものがありました(特に足の運び)。コロンビーナは、あまり特徴がないんですね…。不思議。コンメディア・デッラルテを専門としている役者さんではないみたいなので、多少違うのかもしれません。

●演出面では、これから王子の館へ行こうとするアンジェリーナに、アルレッキーノとコロンビーナが、淑女の振舞いを教えていたのが印象的でした。この作品は、「役柄の身分をきっちり描く」ということが演出のポイントなのではないか、と思うんです。

●「気まぐれな幸運の女神の恩恵は受けません」とか何とか字幕に出ていた気がするのですが、違うと思います。アンジェリーナは、「富や名声は重要ではない」と言っているのではないでしょうか。作品の主題にかかわる部分なので、特に気になりました。全般的に感心しない字幕でした。(と言いますか、イタリアオペラの字幕に感心することは滅多にありません。)

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