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2017年3月 1日 (水)

つハぶンやガきリー

先日のことですが、ハンガリーから数日のあいだ日本に研修(?)に来ている青年(?)とお会いしたのです。私は国立劇場の職員なので、劇場の中を少しご案内し、お話をしました。
その方は、日本の伝統芸能全般に興味があって、その中で能が一番好きで、「道成寺」の映像を見て泣いたことがあるという、ちょっと変わった青年でした。
ハンガリーには、キャパ1000席以上の劇場は3つしかない、と言っていました。
本当なのだろうか・・・。
日本には、いくつあるのだろう・・・。
多すぎて数える気にもならない。

劇場にしても、美術館にしても、日本にはたくさんの公共施設がありますが、維持していくのは大変なことです。
私は公共施設の前庭に「水が入っていない噴水」があるのを3度くらい見たことがありますよ。
建てた時には維持できると思ったのが、途中から維持できなくなってしまったんですね。
「可変式の客席」が可変しないままになってしまう劇場も見受けられます。
新国立劇場の池も、そのうち枯山水になるんじゃないかと心配で・・・。
新国って、開場した時にはバブルが弾けていたけれど、構想された時にはバブルの絶頂期だったためか、維持にすごくお金がかかるんですよね。巨大な恐竜みたいな感じ?舞台機構とか、照明・音響設備とか。パソコンが10年もたないのと同じで、舞台機構なんかも10年もたないのね。(日本で最高レベルのものを揃えていてほしいものだとは思いますが・・・)

「国立劇場」っていうと、働いている人は全員が公務員なのではないかと思われたりしますが、私は公務員ではありません。でも試験採用された正規職員であり、お給料は税金からいただいています。
もちろん職員以外に民間業者もたくさん入っていますよ。
警備、清掃、売店、案内係、舞台スタッフetc・・・。
たくさんの民間会社の中から、委託業者をどうやって決めているかと言えば、公平性が最も重視されるので、「入札で提示された金額が一番安かったところ」になります。金額以外の要素をも併せて採点する場合もありますが、入札手続きがすごく複雑になって手間がかかるので、ごく一部の案件に限られますし、金額が最も重要な加点要素であることには変わりがない。たいていは1年、長くても2~3年の契約ですね。
「安くて優れている」というのは、なかなか難しいですよねえ。決まった品物を買う場合にはいいかもしれませんが、労働力の場合、優れている人というのは普通は給料が高いところへ行ってしまうわけですからね。
かと言って、そんなに高額な警備が劇場にとって必要なのか?というのも、なかなか難しい問題ですよねえ。

国立劇場から委託業者に支払われるお金は、税金から出ているものと、チケット代などの売り上げ(自己財源)から出ているものと、両方あります。

興行というものは、お金のかかるものですよね。大道具、衣裳、かつら、小道具、いくらでもお金がかかるわけですから。劇場に足を運ぶ客が一番望んでいるのは「良い芝居を見たい」ということ、それは間違いないのないところです。

今後、日本の劇場は数が淘汰されていくのではないかと私は思っているのですが、美しく縮小していってほしいものですね。

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