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2017年7月10日 (月)

KABUKI by KISHIN

先日、篠山紀信さんのトークショーに行ってきたのです。
KABUKI by KISHIN』という歌舞伎の写真集(5万円)を出版した記念の会でした。
紀信さんは、これまでにも玉三郎さんや仁左衛門さんの写真集を出していますが、今回は50数名の歌舞伎俳優の写真をまとめたもので、出版の規模からしても、これだけの写真集は今後出せないだろうということでした。
写真の点数は、もちろん玉三郎さんの写真が一番多く掲載されています。
『演劇界』や『和楽』などで見たことのある写真も多いですが、とにかく本が大きいので迫力があります。

私は5年ほど前に、木之下晃さんの講演会に行ったことがあります。
舞台の写真撮影は、まず「撮りたい」と思った人が全員撮れるわけではない。
そして、上演中にシャッター音がしてはマズいので、必然的に遠くからの撮影となる。
たくさんの制約があります。
木之下さんは、駆け出しのころマリア・カラスの来日コンサートの公式カメラマンに抜擢され、当時開発されたばかりの高価な望遠レンズを特別に借りることが出来たのだそうです。他の人と条件が違ったわけです。なぜ、そのような特殊な立場になれたのかというと、ご本人の話によれば「ギャラが安かったから」とのことでした。(本当かどうか知りませんが)

ところが!
紀信さんは、自分は他の人と同じ条件で撮影している、ということを強調されていました。カメラの機材も普通に市販されているものだし、撮影も舞台の本番を普通に撮影したもので、特別な扱いはされていないそうです。
では、なぜ篠山紀信の写真が特別なのか?
それは、ご本人の話によれば、未だに「やっぱりカメラはライカじゃないとね」とか、「デジタルの写真は味わいがない」などと言う人がやたら多くて、その古い固定観念が駄目なんだとのことでした。紀信さんはその逆で、「今の写真は今の機材で撮る」という主義(?)だそうです。

しかし、私がかつて平成中村座で勘三郎さんの『お祭り』を拝見していた時、最前列で見ていた私の隣に紀信さんが突然やって来てパシャパシャ音をさせながら写真を撮り始めたことがあり、かなり特別扱いされている感じでしたけどね・・・。
そして、売れている人ほど機材を更新しやすいとか、名前の出ている人ほど取材しやすいという特権は、やっぱりあると思いますよ。まあ自分でその地位を築き上げてきたのですから、立派ですけれども。

5万円の写真集を買おうかどうしようか迷っていたのですが、結局買ってしまいました。サイン、握手もしていただきました。もう重くって重くって、帰りの道が大変でした・・・。

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