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2018年12月 8日 (土)

オペラ彩《トスカ》

和光市の「サンアゼリア」という名前のホールで上演された《トスカ》を見て来ました。オペラ彩〔さい〕という特定非営利活動法人が主催する公演でした。

トスカ、カヴァラドッシ、スカルピアの主役3人は、新国立劇場で今年上演された「高校生のためのオペラ鑑賞教室《トスカ》」で同じ役を歌った小林厚子さん、村上敏明さん、須藤慎吾さんでした。
オペラ彩ではここ数年、高校生の団体が公演を見に来ていましたが、今年はいませんでした。演目が《トスカ》だから今年はやめにしたのでしょう。見識というものですね。

現在、無数にいるオペラ歌手の中で、最も演技力があるのは須藤慎吾さんだと私は思っているのです。スカルピアは、その演技力を遺憾なく発揮できる演劇的な役。須藤さんのスカルピアは前にも見たことがありますが、違うプロダクションですから演技も違っていました。第1幕の「テ・デウム」の最後に祭壇へこうべを垂れるところなんて、まさに名人芸といった感じで、思わず「うまい!」と言いそうになってしまいました。
私は、須藤さんのイヤーゴを見たいとずっと思っていて、2年前にやっと上演されてチケットも早々に買ってあったのに、仕事の都合で見に行けませんでした。もう見られないのだろうか・・・。何事も一期一会ですねえ。

私がこれから是非見たいと思っているもの
・狂言「靭猿」
・今井勉さんの平曲(たぶん無理だけれど曲目は「大原御幸」で)
・ケルビーニ作曲のオペラ《メデア》
・須藤慎吾さんのイヤーゴ(オーケストラ、合唱付き)

カヴァラドッシの村上敏明さんは、ナポレオン勝利の報が届いた後の雄叫びVittoria!が素晴らしかったですね。ここの聞かせどころを意外とあっさり済ますテノールが多い中、興奮度も最高潮でした。

私の好きな現役指揮者はネッロ・サンティとヴィート・クレメンテなのです。(これは私の好みのことを言っているので、良し悪しを論ずるものではありません)
オペラ彩では、《マリア・ストゥアルダ》《マクベス》《ラ・ボエーム》《トゥーランドット》をヴィート・クレメンテが振っていて、今回が5回目の出演でした。(私は5演目すべて見ました)
今日のクレメンテは、指揮をしながら自分でも歌っている場面がやたら多く、もともと要所要所で「アッ!」という掛け声でオケや合唱のタイミングを合わせる人ではあるのですが、今回はもうずっと歌い続けていて、特に「チヴィタヴェッキア」のやり取りがある件りや、第3幕の冒頭部分などは、まるで「クレメンテ・リサイタル」といった趣きでした。最初にこの指揮者を聞いた時は、こんなに実力のある人がなぜ日本の、しかも2日間だけの公演で指揮を?と不思議に思ったものでしたが、注意する人がいないと、こういうふうになってしまうのかなあと思いました。やっぱり指揮者も歌いたくなるものなのでしょうかねえ?

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