4 《どろぼうかささぎ》日本語訳

2007年7月31日 (火)

ここが聞きどころ!

ロッシーニ《どろぼうかささぎ》

台本:ジョヴァンニ・ゲラルディーニ

いい加減な日本語訳:ふくきち

DISK

FINAL 1

■代官:

静かに!書きとめろ

〔書記官に向かって〕

「ファブリツィオ・ヴィングラディート氏の

家の中で本日

窃盗があった…」

■ジャンネット:

窃盗じゃない、紛失だ

■代官:

黙れ!同じことだ

窃盗。書いたか?

〔書記官に向かって〕

「食卓に用意された

銀のスプーン」

■ニネッタ:

〔代官の方を示しながら〕

(人でなし!恥知らず!)

■ジャンネット:

〔代官の方を示しながら〕

(人でなし!恥知らず!)

■ニネッタ:

どうしようもない

■ジャンネット:

どうしようもない

■ニネッタ、ジャンネット、ファブリツィオ:

(人でなし!恥知らず!

どうしようもない)

■代官:

(まだ怒りが納まらん

仕返ししてやる)

■ルチア:

〔代官の方を示しながら〕

(私もやりすぎたわ

代官が恐ろしい)

■代官:

〔ニネッタに〕

父親の名前は?

■ニネッタ:

フェルナンド・ヴィッラベッラ

■代官:

ヴィッラベッラ!

おい何だって?

いま分かった、騙したね

あの不審者は君の父親か

残念だったな

部下に捕らえさせるぞ

■ジャンネット、ファブリツィオ、ルチア、ピッポ:

どういうこと?

■代官:

いや、何でもない

この純粋なお嬢さんが

みんなを騙そうとするんでね

■ニネッタ:

もう駄目、もう駄目です、神様!

〔涙をぬぐおうとしてエプロンからハンカチを取り出すと、

イザッコから受け取ったお金を落としてしまう〕

■ルチア:

〔驚いて〕

そのお金は何?

■ニネッタ:

〔あわてて拾いながら〕

私のです、奥様

■ルチア:

ああ、うそつき、うそつき

■代官:

〔書記官に〕

早く、早く、早く、書きとめろ

■ニネッタ:

私のです、奥様

■ピッポ:

彼女のです、保証します

イザッコから受け取ったんだ

■代官、ルチア、ファブリツィオ、ジャンネット:

〔驚いて〕

イザッコ!

■代官:

〔ピッポに〕

何を売って?

■ピッポ:

ちょっとしたものを

ついさっき売って

■代官:

〔ニネッタに、皮肉っぽく〕

ちょっとしたもの!

何だね?

■ニネッタ:

言えません

■代官:

墓穴を掘ったね

■ジャンネット:

〔怒って代官に〕

やめてください

〔ニネッタに〕

全部話すんだ

■ニネッタ:

出来ないわ!

■ジャンネット:

〔強く〕

答えて!

■ルチア:

怯えて、困ってるね

■ニネッタ:

私、いいえ、奥様…私…

■代官:

〔声を張り上げて〕

絶望的だな!

救いようがない

■ニネッタ:

(もう駄目だわ…)

■ジャンネット:

(こんなに酷い状況)

■ニナッタ:

(誰も分かってくれない)

■ジャンネット:

(もう耐えられない)

■ニネッタ:

(もう駄目だわ

誰も分かってくれない)

■ジャンネット、ファブリツィオ、ルチア:

(こんなに酷い状況

もう耐えられない)

■ピッポ:

(こんなに酷い状況

頭に血が上る)

■代官:

〔嬉しそうに〕

(もはや私にすがるしか

他に道はないな)

■ジャンネット:

〔興奮して〕

イザッコを呼ぶんだ

■ピッポ:

〔行きかけて〕

すぐに

■ファブリツィオ:

〔あわてて行こうとするピッポに〕

公園にいるだろう

■ルチア、ファブリツィオ、ジャンネット:

この騒動が

早く終わりますように

〔代官は書かれた調書をチェックする〕

■代官:

〔ニネッタに〕

その金を渡しなさい

■ニネッタ:

(どうして?ああ神様、助けて!)

〔お金を渡す〕

■代官:

これは金庫に保管する

〔お金をポケットに入れる〕

■ニネッタ:

酷いわ!

■代官:

〔ニネッタの方を示しながら〕

(高慢と生意気の代償だ

私の勝利と喜びの瞬間も近い)

■ニネッタ:

(お父さん、心が張り裂けそう

状況は悪くなるばかり

神様!父を救えないわ)

■代官:

(高慢と生意気の代償だecc.

■ファブリツィオ、ルチア、ジャンネット:

〔ニネッタの方を示しながら〕

あの顔色、あの動揺、

胸の不安をつのらせる

希望と恐怖に引き裂かれ

どうなってしまうのだろう

SCENE 15

■イザッコ:

〔遠慮しながら〕

イザッコを呼んだかい

■代官:

〔ニネッタを指しながら、イザッコに〕

さっき彼女から何を買ったね?

■イザッコ:

〔ためらいながら〕

スプーンをひとつと

フォークをひとつ

■ジャンネット:

ニネッタ、ニネッタ、

それじゃあ君が?

■ジャンネット:

(彼女は正直だと

信じていた)

■代官、ファブリツィオ、ルチア:

〔別々の感情を込めて〕

彼女の罪に決まった

疑いの余地がない

■ピッポ:

さっき分かっていたら!

でも、こんなことが?

■ニネッタ:

〔強い調子でイザッコに〕

その食器はどこ?

〔みんなに〕

見れば分かります

■イザッコ:

何言ってるんだい

もう売ってしまったよ

■ニネッタ:

お終いだわ!

■代官:

〔書記官の耳元に〕

急げ

〔書記官が走っていく〕

■ジャンネット:

〔興奮して、イザッコに〕

イニシャルは何だった?

■ニネッタ:

〔絶望的な声で〕

(まただわ!

同じ文字…

何てこと!)

■イザッコ:

〔しばし考えて〕

最初がF、

次がV

■全員:

〔代官とイザッコを除く〕

押しつぶされそう

もう望みはない

こんなに酷い運命は

神様、どこにもありません

■代官:

結構、結構!

もう望みはない

(自分でこの私に

すがりに来るがいい)

■ジャンネット:

あの物音は?

■全員:

〔代官を除く〕

警官隊だ!

■ジャンネット、ファブリツィオ、ルチア、ピッポ:

ああ、お願いです

助けてください!

SCENE 16 AND LAST

10

■代官:

〔警官隊にニネッタを指し示す〕

刑務所へ連れて行け

■ジャンネット:

ちょっと待ってください、それでは…

■代官:

〔警官隊に〕

命令だ

■ニネッタ:

神様!

■ファブリツィオ、ルチア、ピッポ:

〔代官に訴える〕

待ってください!

■代官:

〔警官隊に〕

駄目だ。遂行しろ

■ニネッタ、ルチア、ファブリツィオ、ピッポ、イザッコ、そして合唱:

何てことだ!

〔警官がニネッタを取り囲む〕

■ジャンネット:

〔代官に〕

あんまりです。聞いてください

■代官:

聞こえんな

(彼女は私のもの、ふふん満足だ)

■ニネッタ:

千の感情が胸に渦巻く

恐怖に凍りついたまま

■ジャンネット:

千の感情が胸に渦巻く

恐怖に凍りついたまま

■ニネッタ:

千の感情が胸に渦巻く

恐怖に凍りついたまま

■ルチア、ピッポ、ジャンネット、ファブリツィオ、そして合唱:

千の感情が胸に渦巻く

恐怖に凍りついたまま

■代官:

(ああ、やっと来た喜びの時!

彼女は恐怖にすくんでいる)

■ニネッタ:

ああ、ジャンネット!

■ジャンネット:

ニネッタ!

〔ふたり抱き合う〕

■代官:

〔警官隊に〕

引き離せ

■ニネッタ、ジャンネット:

酷すぎる!

■他の全員:

〔代官を除く〕

恐ろしい!

■代官:

〔警官隊に〕

縛り上げろ

■ジャンネット、ファブリツィオ、ルチア、ピッポ:

〔代官に訴える〕

お願いです!

■代官:

ならん!

〔警官隊に〕

連れて行け

■ニネッタ:

〔ジャンネット、ファブリツィオ、ルチアに〕

お別れだわ

■ジャンネット、ファブリツィオ、ルチア:

ニネッタ!

■代官:

〔声をあらげて〕

終わりだ

■ニネッタ:

千の感情が胸に渦巻く

恐怖に凍りついたまま

■ジャンネット:

千の感情が胸に渦巻く

恐怖に凍りついたまま

■ニネッタ:

千の感情が胸に渦巻くecc.

■ルチア、ピッポ、ジャンネット、ファブリツィオ、そして合唱:

千の感情が胸に渦巻くecc.

■代官:

(ああ、やっと来た喜びの時!

彼女は恐怖にすくんでいる)

■ルチア、ピッポ:

〔代官の方を示しながら〕

あいつの心臓を引き裂いてやりたい

■ジャンネット、ファブリツィオ、そして合唱:

〔代官の方を示しながら〕

誰かあいつをやっつけてくれ!

■代官:

〔ニネッタの方を示しながら〕

(ああ、喜びでいっぱいだ

この甘い陶酔をもう手放さんぞ)

第1幕・おわり

2007年7月26日 (木)

新シリーズ?

ロッシーニ《どろぼうかささぎ》

台本:ジョヴァンニ・ゲラルディーニ

いい加減な日本語訳:ふくきち

DISK

SCENE

■アントニオ(親切な看守):

代官、代官!僕は見たぞ

今日はおかしなことばかり

■ピッポ:

〔アントニオに〕

呼んだのは君かい?

〔ニネッタを見つけて走っていく〕

ああ、ニネッタ!

■ニネッタ:

〔ピッポに〕

あなたにお願いがあるの

■アントニオ:

〔ニネッタに〕

少しだけだよ

気をつけて、

僕は外で見張ってる

■ピッポ:

僕に出来ることなら

何だってするよ

■ニネッタ:

〔首から十字架のネックレスを外しながら〕

ううん、ピッポ

そんなに甘えられないわ

けれどお願い

3スクーディ貸してほしいの

急いでそれを届けてきて

この十字架がお礼よ

■ピッポ:

待って、待って、

どこに届けるの?

■ニネッタ:

丘の向こうの古い栗の木を知ってる?

■ピッポ:

人がやっと入れるくらいの

穴があいているやつ?

■ニネッタ:

そう、それよ

夕方になる前に

そこへお金を置いてきて

■ピッポ:

〔驚いて〕

栗の木の中に?

■ニネッタ:

ええ、誰にも見つからないで

■ピッポ:

〔行きかけて〕

分かった

■ニネッタ:

まあピッポ、

十字架を忘れてるわ

■ピッポ:

忘れたんじゃない

持ってて、お願い

役に立てるだけで嬉しいんだ

■ニネッタ:

〔引き止めて〕

どうせ明日、

ひょっとして今日にも、

私のものじゃなくなるのよ

■ピッポ:

そんなことないよ!

僕には分かってる…持ってて

■ニネッタ:

いいえ、あなたが持っていて

私の思い出に

それなら断る理由もないわ

■ピッポ:

〔十字架に口づけして〕

大切な思い出の印

いつもピッポとともに

この心臓が脈打つ限り

■ふたり:

涙流れて

君の悲しみに耐えられない

その優しい心と

ずっと一緒にいさせて

■ニネッタ:

私の名前でこの指輪を

ジャンネットに渡してほしいの

■ピッポ:

こんなに強い愛を

初めて知った

■ニネッタ:

伝えてね

あの人だけよ

私の最後の吐息まで

でも悲しみは伝えないで

この心の…ああ、おかしくなりそう

もうあの人に会えないなんて

■ピッポ:

お願い、やめて

〔行きかけて〕

うん、任せて

全部する…言うよ

■ニネッタ:

忘れないでね

■ピッポ:

〔動揺して〕

もちろんさ!

分かってるだろ

■ニネッタ:

ごめんねピッポ、さようなら

■ピッポ:

さようなら!(これ以上いたら

心が壊れてしまいそう)

■ふたり:

きっとこれが最後

ふたり会うのは

■ピッポ:

その目に涙が

■ニネッタ:

その目に涙が

■ふたり:

(これほどの友達は

ほかに見つかりっこない)

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